大晦日になりました。
残すところあと30分です。
みなさまは、いかがお過ごしでしょうか。

ネガティブ・ケーパビリティ(negative capability)という言葉を尊敬する草苅氏から教えていただきました。「目的意識はもちつつ、宙ぶらりんで持ちこたえて、まさに流れのままにいき、その先のゴールにいく、そんな感じの能力をいうようです」と。氣が楽になる、力を抜いて、調和を導くありがたい言葉だと思いました。

調べてみますと、英国の詩人ジョン・キースさんがこの言葉の生みの親でした。キースさんの次の詩からもnegative capabilityのエッセンスが伝わってきます。
In drear-nighted December
12月のわびしい夜

STANZAS - John Keats
I.
In drear-nighted December,(12月のわびしい夜でも)
Too happy, happy tree,(幸せにいられる木は)
Thy branches ne'er remember
Their green felicity:(盛りの頃の枝振りを覚えているわけではないが)
The north cannot undo them,
With a sleety whistle through them;(力いっぱい吹きつける北風に飛ばされずに)
Nor frozen thawings glue them
From budding at the prime.(凍てつく寒さにも芽生えを妨げられることもない。)

II.
In drear-nighted December,(12月のわびしい夜でも)
Too happy, happy brook,(幸せにいられる小川は)
Thy bubblings ne'er remember
Apollo's summer look;(夏の盛りの頃のように泡立ち流れることはないが)
But with a sweet forgetting,
They stay their crystal fretting,(それでも時折は思い出して水晶のような輝きを見せ)
Never, never petting
About the frozen time.(凍てつく寒さの中でも決して我を忘れることはない。)

III.
Ah! would 'twere so with many
A gentle girl and boy!(多くの優しい少年少女たちにもそうあってほしい)
But were there ever any
Writh'd not of passed joy?(しかし過ぎ去った日を惜しんで悲しくなることもあるでしょう)
The feel of not to feel it,(感じたくないものを感じることは)
When there is none to heal it,(誰にも止めることができず)
Nor numbed sense to steel it,(他の感覚でも置き換えることもできないのだから)
Was never said in rhyme.(わざわざ言挙げしないでも良いのですよ。)

熱田神宮ご神木
いかがでしたか。お楽しみいただけましたか。

今年も「生彩ある人生」をお読みいただき、ありがとうございます。
みなさまの平成30年が更に佳い年でありますよう、祈願して止みません。  感謝