現在の世界経済は今まで、中央銀行が紙幣を増刷して債券市場を買い支え、信用不安が広がるまでそれを続けていくという手法で回ってきました。最近まで最高値を記録してきた合衆国の株は誰が買っていたのでしょうか? 株価を上げた要因はPPT(株価下落防止チーム)のPKO(価格維持操作);企業の自社株買い;M&A(企業の合併・買収)で、非常にいびつな相場を形成してきました。現在の株価は、新型コロナウイルスのパンデミックリスクを契機として、本来の相場に下げもどしてきていると見ることも出来ます。加えて、下げもどしに留まることのない最悪のシナリオを想定して、迅速に身を護りたいところです。ファンドマネージャーの石原順氏が彼の慧眼を以って物事の本質を喝破なさっています。分かり易い言葉で書かれた白眉なエッセーを転載させていただきます。ご一読なさることをお勧めします。その日に備えて私たちの現金(=環境)を万全に準備しておくことは、転ばぬ先の杖です。

(引用開始)......
50%の下げも想定!? ウォーレン・バフェットが14兆円の現金を保有している本当の理由
(楽天証券 NEW 2020/3/12 石原 順)
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●バフェットの「年次書簡」からのメッセージ
●バフェットの高い現金ポジションは金融危機の前兆?
●黒鳥(ブラックスワン)が羽ばたくと、灰色のサイ(グレーリノ)が動き出す?
●グローバリゼーションの終焉が目覚めさせる「灰色のサイ」
●相場で最も重要なルールは防御である
●もし損の出ているポジションを持っていて不快なら、答えは簡単だ。手じまうだけだ。
●3月11日のラジオNIKKEI「楽天証券PRESENTS 先取りマーケットレビュー」


バフェットの「年次書簡」からのメッセージ
  毎年度末、ウォーレン・バフェットによるバークシャー・ハサウェイの株主へ宛てた年次書簡(To the Shareholders of Berkshire Hathaway Inc.)が公開される。2019年度末の年次書簡には以下の記述があった。
  私たちが言えることは、現在の金利に近いものが今後数十年にわたって続き、また、法人税率も現在の低水準である場合、間違いなく株式投資のパフォーマンスは固定金利の債券に比較して長期ではるかに良くなるということです。
  このバラ色の予測には警告が伴っています。明日、株価に何が起こるかわかりません。時折、市場の大幅な下落、おそらく50%以上の規模の下落があります。しかし、昨年私が書いた「The American Tailwind(追い風を受ける米国)」と、スミス氏が述べた複雑な不可思議の組み合わせは、金を借りず(レバレッジをかけず)、自分の感情を抑制できるものにとって、株式投資が長期投資として優れていると示すでしょう。

  今回の市場の混乱をまるで予見していたかのような内容である。一方で、バフェットの指摘にあるように、現在の金利や法人税率の環境下においては、債券に比べて株式のパフォーマンスが長期的に良いというのであれば、なぜ、バフェットは膨大なキャッシュポジションを積み上げているのだろうか。年次書簡とともに公表されたバークシャー・ハサウェイの2019年度末時点の手元資金は1,280億ドル(約14兆2千億円)で、前期比で約14%増、期末時点では過去最高となっている

バフェットの高い現金ポジションは金融危機の前兆?
  Market Watchの記事「Here’s the real reason Warren Buffett is sitting on a record $128 billion in cash, according to one strategist(あるストラテジストによると、ウォーレン・バフェットが記録的な1,280億ドルの現金を保有している本当の理由はここにある)」を参考に、その理由を探っていこう。
  以下は、シラーPERをもとに、株式投資による10年先の収益を予測したものである。現在は25から30倍のあたりにある。エール大学のロバート・シラー教授が考案したシラーPERが30倍を超えたのは2000年のドッドコムバブル時と世界恐慌がおこった1929年の2回しかない。このバリュエーションの場合、この10年先、株式投資から得られるリターンは相対的に限られており、リターンがマイナスになることも少なくない。

シラーPERのレベルと10年先の投資リターン
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出所:Market Watch

シラーPER
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出所:https://www.multpl.com/shiller-pe

  次に、「バフェット指標(米国株の時価総額÷GDP[国内総生産])」から10年先のリターンを見てみよう。バフェット指標が高水準を記録すると、その後10年間のフォワードリターンの期待は著しく低くなっていることがわかる。

バフェット指標と10年先のリターン(GDPに対するウィルシャー5000の時価総額)
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出所:Market Watch

バフェット指標(米国株の時価総額÷GDP) 150でダブルトップ!
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出所:https://www.gurufocus.com/stock-market-valuations.php

  NYSEとナスダックの合計時価総額を米国の名目GDPで割った値であるウォーレン・バフェット考案の<バフェット指数>(100%を超えると過熱水準)をみると、150%でダブルトップを付けた格好だ。GDPあるいは企業の利益が増えていないのに株だけ上がっているというのはいかにも不健全だ。
  現在のように歴史的高水準にある株を買っても、そこから長期投資で得られるリターンは限られている。投資家はバブル時には長期投資を避け、相場の大暴落時に買える資金を確保しておくべきだろう。相場で最も重要なのは、大きな損をしないこと、すなわち、大暴落に巻き込まれないことである

1929年の世界恐慌時と今回の中央銀行バブルのアナログモデル
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黒鳥(ブラックスワン)が羽ばたくと、灰色のサイ(グレーリノ)が動き出す?
  新型コロナウイルスのパンデミックリスクはトリガーに過ぎない、株価調整の本当の理由は「ニューアブノーマル」と呼ばれる中央銀行バブルの崩壊である
  金融市場の動揺が止まらない。調整のきっかけとなったのは中国に端を発した新型コロナウイルスの感染が韓国や日本などアジアだけでなく、米国や欧州を含めた世界に拡大し始めたことであった。米国株式市場は、連日1,000ドルを超える値幅で上下動し、ミンスキーモーメント(流動性パニック)の様相を呈している。

NYダウ(日足)順張りの標準偏差ボラティリティトレードモデル
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出所:石原順

日経平均(日足)順張りの標準偏差ボラティリティトレードモデル
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出所:石原順

  マーケットにおいて、事前にほとんど予想できず、起きた時の衝撃が大きい事象のことを「ブラックスワン」と言う。コロナウイルスはまさに「ブラックスワン」であった。しかしコロナウイルスはあくまで調整のトリガーになっただけに過ぎず、大幅な調整のそもそもの理由は、莫大な流動性を背景に株式市場が過剰に評価されていたことにある。
  ロイター通信が10日に報じたところによると、ブラックロックやバークレイズなど、米ニューヨークのウォール街でも新型コロナウイルスの感染者が相次ぎ確認されたという。新型コロナウイルスは、金融の中心であるウォール街に名実ともに飛び火し、ヒトだけでなく経済にも感染したようだ。コロナウイルスに感染した金融市場と経済では、株式市場のボラティリティが高まり、長期金利が低下、原油市場が動揺し、ドルが下落、人の移動や消費が縮小するなどの症状を引き起こしている。
  独アリアンツのチーフエコノミックアドバイザーであるモハメド・エラリアン氏は、CNBCのインタビューで「株価はまだ底入れしておらず、この先も信じられないほど荒い値動きになることがあるだろう」と語った。また、ノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー教授は「現在われわれは2種類の流行に直面している。一つはコロナウイルスの感染の流行、そしてもう一つは必ずしも科学的な現実に追いついていないコロナウイルスに対する恐怖の流行である」、さらには「株式市場にとっては危険な時期だ」と語り、市場のメルトダウンはまだ終わっていないと指摘した
  政府や中央銀行がここで対応を間違えば、市場のブラックスワンである新型コロナウイルスはさらに大きく羽を広げることになる。最近の株式市場の動きは、大きな悲しみを受け入れ、消化するまでのいわゆる「悲しみの7段階」である「ショック」「否定」「怒り」「取引」「抑うつ」「受け入れるための様々な試行」、そして最終的な「受容」までのプロセスを見ているようだ。市場がまだ最後の段階に至っていないのは明らかだ。だが、米株価の下落は新型コロナウイルスが真の理由ではなく、筆者が以前から予想していた調整局面を誘発する引き金にすぎなかった
  米国は過去最長の景気回復期にある一方で、世界が抱える累積債務は過去最高を記録(編集注、国際金融協会によれば昨年第3四半期に世界の国内総生産=GDP=の3.2倍に達した)、信用の質は低下し、何十年も続く低金利は資産価格を持続不能な高い水準にまで押し上げきた
  投資家や政治家、中銀の政策立案者がこの事実を認めたがらないのは、痛みが伴うことは先送りしたいという人間の傾向だけが理由ではない。そこには、事実に基づいたもっと恐ろしい理由がある。「株価こそ全て」として、政府は中央銀行に圧力をかけ、中央銀行は株が下落するたびに政策を発動し続けてきた。FRB(米連邦準備制度理事会)の政策目標は「物価の安定」と「雇用の最大化」の2つであるが、いまや「株価こそ全て」というシングルマンデートに陥っている。加えて、企業は自社株買いを通じて株価をつりあげ、その水準をファンダメンタルズとは大きく乖離したところに押し上げてしまった。株価が上昇すれば経済は強く、株価が下落すれば経済は弱い、株はイコール経済、経済はイコール株、一蓮托生になってしまったのである。

グローバリゼーションの終焉が目覚めさせる「灰色のサイ」
  グローバリゼーションの名のもとに、世界が国境という扉を解き放ち、ヒト、モノ、カネが自由自在に移動し、世界の経済は拡大を続けてきた。グローバル企業は拠点を中国や東南アジア、旧東欧諸国など賃金の安い場所に移し、その安価な労働力を活用し、デフレを輸出し続けてきた。その結果、世界に格差や富の偏在、さらには移民問題などをもたらした。グローバリゼーションの進展で世界はデフレに向かっている。グローバリゼーションがもたらしたデフレ不況と格差社会は、政治のポピュリズムを促した。英国がEU(欧州連合)からの離脱を進めているのはその証左の一つであろう。
  筆者はこれまで、「2008年のリーマンショックで金融資本主義、新自由主義、グローバリゼーションと言われるこれまでの成長モデルは終わった」と、指摘してきた。米国が好景気と言ったところで、わずかトップ1%が良いだけで、資本主義の成立と繁栄に不可欠となる中間層は没落してしまっているのである。今のまま新自由主義を続けていても貧富の格差は広がるいっぽうで、事実上、中間層は消滅に向かっている。
  このためデフレ圧力は高まり、金利には下げプレッシャーがかかることになる。ケインズが『経済の死』と言ったレベルにまで下がってきた現状の長期金利の低下は、金融資本主義、新自由主義、グローバリゼーションと言われる成長モデルが終えんを迎えていることを表しているのかもしれない。
  そうした流れが新型コロナウイルスの感染拡大によって加速している。渡航禁止を含め人の移動が減少、自粛ムードによるメンタリティの冷え込みなどによって経済活動は停滞しており、実態経済への影響は避けられない。ジャブジャブにあふれた世界的な流動性によって資産価格だけは高いものの、実際には不景気で、世界各国で自国第一主義、右傾化、ブロック化など内向きの芽が出ていた。
  いよいよ「灰色のサイ(グレー・リノ)」が動き出すのか。「灰色のサイ(グレー・リノ)」は市場において高い確率で存在し、大きな問題を引き起こすにもかかわらず、軽視されがちな材料のことを指している。サイは体が大きく反応も遅い、そして普段はおとなしい。しかし一度暴走し始めると誰も手を付けられなくなり、爆発的な破壊力を持つことから比喩的に使われている。
  不動産バブル、債務の膨張、地域紛争、インフレ、少子高齢化、富の偏在と格差、政策変更等、常に存在しているものの、ゴルディロックス相場が続くうちに慣れてしまい、「今のところは」問題視されない。しかし、サイが暴れなくなったわけでは決してない。世界は右傾化し、保護主義に向かい、ブロック化し、グローバリゼーションは逆回転し始めている
  この流れを止めることはできないだろう。まず、米国政治は危機対応力を持たず、さらには国際協調関係が欠如しており、景気が悪化すればするほど自国第一主義を貫くことになる。今回の危機に対して米国のリーダーシップに頼った国際協調を期待することはできない。
  そこに追い討ちをかけるかのように原油市場が急落している。中国の景気減速によって原油の世界的な需要が減少していたところに、OPECによる生産調整が失敗に終わり、原油価格が暴落した。原油価格が30ドルを割れば、シェールオイルの採掘会社は採算割れである。現在、米国のシェールオイル企業は原油価格の下落と、社債金利の高騰という2重苦にあえいでいる
  シェールオイルつぶしを企てたのは、もちろん、ロシアのプーチン大統領である。プーチン大統領の誘いに乗ったサウジは、原油の増産を発表した。万事休すである。世界最大の原油供給国となった米国では、原油価格の下落によって、小規模シェールオイル事業者の信用不安という嵐が訪れる可能性も高まっている。こうした低格付け企業の社債を組み入れているCLO(ローン担保証券)市場のクラッシュも懸念される

NY原油先物とNYダウの日足の推移  原油はNYダウの先行指標
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出所:石原順

  足元、長期金利は低下しているが、米中の貿易戦争がさらに加速し、グローバリゼーションが巻き戻されることによってコストプッシュによるインフレが進む。11月の大統領選挙でもしトランプ政権が2期目に入るとするならば、金利を上げるという選択肢をFRBは取りにくい環境下に置かれるのは変わりないだろう。その場合、インフレに適宜対応することは難しく、政策は後ずれすることになる。その間に悪いインフレはコントロール不能となり、金利が上昇する。以前から筆者はこの相場はインフレになったら終わりだと指摘してきた
  中国はすでに米国債をゴールドなどの他の資産に振り替えているが、いざとなれば米国債を売るという伝家の宝刀を振りかざすことも考えられる。米国の政府債務は20兆ドル超、企業の債務は15兆ドル、そして家計の債務は14兆ドルを超えているグローバリゼーションの巻き戻し、米中の貿易をめぐる争いの加速によってのコストプッシュのインフレ、さらにはシェール企業を中心とした莫大な債務を抱える企業のクラッシュなどが複合的に作用し金利に上昇圧力がかかれば、莫大な債務をかかえている米国を未曾有の危機が覆い尽くすことになるかもしれない
  新型コロナウイルスに感染した経済は莫大な債務という「灰色のサイ」を目覚めさせるトリガーになるかもしれない。これまでのツケを払うときがいよいよ来たようだ。

相場で最も重要なルールは防御である
  米著名投資家ポール・チューダー・ジョーンズの運用の特徴は<徹底したリスク管理>にある。彼は、「私は失うことを前提に考える。獲得することに夢中になるのではなく保護することを第一に考える。最も重要なルールは攻撃ではなく防御である。どのリスクポイントで自分は撤退するのかを把握しておかなければならない。私は1カ月あたりの損失率を絶対2ケタにしない」と、発言している。
  相場はトレンド期が少なく、保ち合い相場やランダム相場のなかでは平均回帰という現象が起こってストップロス注文をいれなくても相場が戻って助かってしまうことも多いので、ほとんどの市場参加者はストップロス注文を置かない。
  ストップロス注文を置かなくても助かってしまうということを繰り返していると、レバレッジのかかった取引では<3年から10年に1回の大きな下げ局面>で証拠金の多くを失うことになるだろう。現物取引の場合でもポジションが塩漬けになる。いずれにせよ、「何もできず見ているだけ」という塩漬けの状態になり、<投資効率>が死んでしまう。
  ポール・チューダー・ジョーンズが言うように、「どのリスクポイントで自分は撤退するのかを把握しておかなければならない」のである。
  どのリスクポイントで自分は撤退するのかという問題を解決するために、筆者は相場のチャートの上下にストップロスラインというのを引いている。これでとりあえず相場から撤退するポイントは把握できる。

ドル/円(日足)とトレーリングストップロスライン(緑)
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出所:石原順

  筆者にとって重要なのが、トレーリングストップラインによる「強制利食い」(損切りになることもある)である。トレーリングストップラインによって、ストップロスポイント(ストップロス幅)まで待つことなく素早く相場から撤退できる。
  相場に絶対はない。上記のチャートはあくまでストップロス注文とトレーリングストップの考え方を提示しているだけである。しかし、相場を長期に続けていくためには、こうした「生き延びるためのデザイン」が必要であろう。

もし損の出ているポジションを持っていて不快なら、答えは簡単だ。手じまうだけだ。
  筆者は相場に迷った時、いつもチューダーの言葉をかみしめている。以下はポール・チューダーの言葉だ。

「自分はうまいなどと思ってはいけない。そう思った瞬間に破滅が待っている」
「ナンピンをしないこと。トレードがうまくいかないときは枚数を減らすこと。うまくいっているときには枚数を増やすこと。コントロールができないような局面では決してトレードしないこと。例えば、私は重要な発表の前には多くの資金をリスクにさらすようなことはしない。それはトレードではなくギャンブルだからだ」

「もし損の出ているポジションを持っていて不快なら、答えは簡単だ。手じまうだけだ。いつでも相場に戻ってこられるのだから。新鮮な気持ちでスタートを切るのに勝るものはない」

「史上最高の投資家、ジェシー・リバモアは長期的には相場では決して勝てないと言ったと伝えられている。相場に決して勝てないという考え方は驚くべき見方だ。だからこそ私の哲学は巧みな防御なのだ。自分が超人的な洞察力を持っているなどと思ってはいけない。常に自信を持っていなくてはならないが、注意を怠ってはいけない

出所:『マーケットの魔術師 米トップトレーダーが語る成功の秘訣』 ジャック・D.シュワッガー(パンローリング)

  「最後の買い手になってはいけない」と、筆者はこのモラルハザードバブル相場に早くから警鐘を鳴らしてきた。人々の多くは、結局、バブル崩壊に巻き込まれて大損して終わることになる。それが市場の基本原理である。バブル相場は足抜けできない。「押し目買い」という過去の成功体験が仇となって、相場が天井を打っても相場から降りられないからである。
「今回は、ミンスキーですら考えてもみなかった大ブームを生み出しました。きわめて高いリスクの資産に投資した人たちの相当数は、自分たちがどんなに野放図なことをしているのか軽率にも考えてみなかったのです。自分は安全圏にいると思っていた彼らの多くは、実は、とんでもない投機かねずみ講金融の仲間になっていたことに気がついて、大いに驚いたというわけです」(2009年4月『ミンスキー・メルトダウン−中央銀行家の教訓』サンフランシスコ連銀総裁ジャネット・イエレンの発言)

(後略)

石原 順氏のプロフィール
ファンドマネージャー (海外ファンド運用)
1987年より株式・債券・CB・ワラント等の金融商品のディーリング業務に従事、1994年よりファンド・オブ・ファンズのスキームで海外のヘッジファンドの運用に携わる。為替市場のトレンドの美しさに魅了され、日本において為替取引がまだヘッジ取引しか認められなかった時代からシカゴのIMM通貨先物市場に参入し活躍する。相場の周期および変動率を利用した独自のトレンド分析や海外情報ネットワークには定評がある。現在は数社の海外ファンドの運用を担当 する現役ファンドマネージャーとして活躍中。ラジオNIKKEI「ザ・マネー」金曜日パーソナリティー、同「キラメキの発想」準レギュラー、同「楽天証券PRESENTS 先取り★マーケットレビュー」メインパーソナリティー。
......(引用終わり)



利己主義的に行動したことで、社会的に望ましくない・パレート最適でない結果がもたらされるケースがあります。例えば、独占や寡占、失業や公害、貧富や地域格差などの市場の失敗(market failure)、つまり経済的な効率性が達成されない結果を誘引するかもしれないということです。これは心得ておきたいところです。

(追記)3月17日(火曜日)
報道はなされていないようですが・・・今日からギンザタナカ各店舗は取引き(「RE:TANAKA」サービス)を止めます。三菱マテリアル(https://gold.mmc.co.jp/)は営業を続けるようです。ですから政府の政策ではなさそうです。
【重要なお知らせ】直営店ギンザタナカ各店におけるRE:TANAKAサービス一時停止のお知らせ
2020年03月16日 18時00分

平素より田中貴金属直営店ギンザタナカをご愛顧頂き誠にありがとうございます。
貴金属相場の大きな値動きにより、現在ギンザタナカ各店舗が大変混雑しております。
地金およびコインのご売却、ご購入のお客様のご要望に最大限お応えするため、3月17日(火)より「RE:TANAKA」サービスを一時停止いたします。
サービス再開が決まりましたらホームページおよび店頭にてお知らせいたします。

お客様にはご不便をおかけいたしますが、何卒ご容赦賜りますようお願い申し上げます。


生彩ある人生@下段の注意20200103