岡江久美子さん(1956年8月23日〜2020年4月23日)と志村けんさん(1950年2月20日〜2020年3月29日)が新型コロナウィルス肺炎でお亡くなりになりました。機知に満ちた多彩な楽天家の岡江さん、そして博学多才な努力家の志村さん、お二方は多くの人々を笑顔にしてくださいました。ありがとうございます。無事の昇天を祈願して止みません。
岡江久美子さん、コロナ感染で死去…国のPCR検査抑制策による“検査の遅さ”が原因か
(Business Journal 2020.04.23 18:58)
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  新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府は16日、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の対象を全国に拡大。政府は平日の外出自粛などを呼びかけ、東京都など一部自治体は特定の業種に対する営業自粛を要請。国内の新型コロナウイルス感染者は1万1496例、死亡者は277名に上っている(22日現在)。
  肺炎で先月死亡した志村けんさんの例をはじめ、石田純一や宮藤官九郎、黒沢かずこ(森三中)など、芸能界でも感染者が相次ぐなか、女優でタレントの岡江久美子さんが23日、新型コロナウイルスによる肺炎のため死去した。
  岡江さんは今月3日に発熱し、医師から4〜5日様子をみるように伝えられ療養していたが、6日に容体が急変。病院に救急搬送されて入院し、PCR検査を受けたところ新型コロナウイルスの感染が確認されていたという。産業医は語る。
  「3月に亡くなった志村さんも、病院に搬送され肺炎と診断されてから、PCR検査を受けて陽性が確認されるまで、4日かかっています。岡江さんも医師から4〜5日様子をみるように言われて療養していた途中で容体が急変し、検査でコロナ感染が確認されたということですが、厚生労働省の『4日待機ルール』に則ったために、手遅れになってしまった可能性があります。つまり“検査の遅さ”が、不幸な事態を招いたのではないでしょうか。
  現在、医師や保健所が必要と判断した場合にPCR検査が受けられることになっていますが、発熱や頭痛などの症状があっても、まず数日間は自宅療養で様子を見るように言われるケースが多く、かなりの重症でないと検査が受けられないのが現実です。これは国の方針でそうなっているのですが、こうした検査抑制策が、かえって重症者を増やして医療崩壊を招きつつあるという指摘は、すでに医師などの専門家からも数多くなされています。実際に初期の段階でドライブスルー検査などで国民に積極的に検査を受けさせる方針をとった韓国では、すでに一日当たりの新規感染者数は10〜20人ほどで、事実上終息状態にあります」
  4月20日付「朝日新聞デジタル」の記事で、医師の鎌田實氏は次のように指摘している。
  「感染の初期においては、医療崩壊を防ぐためだった検査の抑制方針が、今は逆に医療崩壊を加速させています。スピード感を持って検査できるようにしないと、もはや院内感染は防げません」
  岡江さんの死去を受け、改めて国の「PCR検査抑制」の方針が議論を呼ぶ可能性もある。
(文=編集部)

志村けんさん死去、“遅すぎた”コロナ検査…政府の「4日待機ルール」の危険性露呈
(Business Journal 2020.04.01 18:40)
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  新型コロナウイルスに感染し、闘病していたコメディアンの志村けん(しむら・けん、本名・志村康徳=しむら・やすのり)さんが29日午後11時10分、肺炎のため東京都内の病院で死去した。日本国内に悲しみの輪が広がるなか、世間では「もっと早く手を尽くすことができなかったのか」との疑問の声も聞かれる。
  各社報道によると、志村さんが新型コロナウイルスに感染していることが判明し、亡くなるまでの経緯をまとめると以下のようになる。

17日 倦怠感があったため自宅療養。その後、発熱やせきが出始める
19日 呼吸困難に
20日 自宅を訪問した医師の判断で都内の病院に搬送。重度の肺炎と診断
23日 新型コロナウイルス検査で陽性が判明。病状が悪化
25日 港区から新宿の病院に転院し、人工心肺による治療開始

  厚生労働省が保健所など関係機関に出している新型コロナウイルス受診の指針では「風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く方(解熱剤を飲み続けなければならない方も同様です) 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある方」としている。
  志村さんが明確にコロナウイルスに感染しているのがわかったのは、呼吸困難になってから4日目の23日だった。その後、病状が悪化するたびに後手の対応がとられているいるようにも見える。一般的に患者を移動させたり、転院させることは大きなリスクを伴う。患者本人の体力を奪うし、医療従事者の2次感染の危険性も高まる。
  明確な治療方法がなく、今は対処療法しかなかったとしても、もっと早期にコロナウイルスの感染を確認し、最初からもっと整った医療体制の元で闘病を続けることはできなかったのだろうか。志村さんは高齢で、肺に基礎疾患もあった。感染症対策のための国の規則があるとはいえ、臨機応変にトリアージ(治療・検査の優先度を決めること)ができなかったのか。
  医療ガバナンス研究所の上昌広理事長は次のように憤る。
  「遅すぎます。志村さんは肺に既往症があって、なおかつ高齢でした。重篤化する危険性は高く、コロナの疑いがあった段階ですぐに検査し、適切な医療体制のある病院で治療に専念すべきでした。現場の医師の判断なのか、それとも保険所が即時検査を拒否したのか定かではありませんが、結果として厚生労働省のマニュアル通りに『4日待機ルール』を守って、手遅れになってしまった可能性を否定できません。今回の対応が適切だったのか、しっかり検証すべきでしょう。

  たとえ現在、治療法がなかったとしても初期の段階から受け入れ態勢がしっかりしている病院に入院できるかどうかで、患者の負担は大きく変わります。とにかく悪化を食い止めることができれば、臨床試験が始まったインフルエンザ治療薬『アビガン』の投与を試すなど、もっと手を尽くすことができたでしょう」
 日本政府と医療界に対して、志村さんの死は大きな宿題を残した。
(文=編集部)



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