「藤原さんへの公開メール」と題されたフリーランス・ジャーナリストーの藤原肇博士(1938年生)と会計士の山根治氏(1942年生)の対話記事を通じて、私たち読者は intelligence のエッセンスを知ることができます。山根治ブログ 2021年09月27日号http://yamaneosamu.blog.jp/archives/10841718.html)から転載させていただきます。「人生は短く、人為は長く、機会は逃げやすく、実験は危険を伴い、論証はむずかしい。医師は正しと思うことをなすだけでなく、患者や看護人や外的状況に助けられることが必要である」と例えられるアフォリズムがお二人の交流から伝わります。
コメント・メール(20)です。

 山根治さま

 最長政権の記録に酔い、それに満足した安倍は、コロナ対策に失敗して、嫌気がさして首相を投げ出し、暴君はやっと姿を消したが、後を継いだ菅内閣は、やることなすことダメだった。政治理念も志もなく、無能が最初から明白で、首相の器ではない菅偉義には、日本が直面する国難が、とても扱えるはずがなく、総ての面で失敗続きだった。

 八年近く独裁体制を維持した、安倍路線を引き継いだ菅は、コロナ対策や五輪の強硬開催などで、無能無策を露呈してしまい、行き詰って一年で自滅した。菅偉義が無能であることは、菅内閣が誕生直後に出た、『日本に巣食う病神疫たちの正体』に、私は第八章では直観に基づき、次の人物評価を書き、菅偉義の限界を指摘しておいた。 

 「・・・・脇の甘い安倍を支えて、長期政権を維持したのは、官房長官として雌伏し、権力の奮い方を学び、安倍の自滅を待ち続け、最後に寝首をかいた、マムシの本性を持つ菅義偉だ。・・・・そして、熟し柿が落ちるのを待ち、菅が後継者に収まり、次の首相になったが、この無教養のマムシ男の手で、日本がどう凌辱され、痛めつけられるかについて、希望は全くない状態だ。・・・」

 当時は新首相と言うことで、内閣支持率は60%台もあり、日本のメディアは盲目だったし、国民が洗脳されていて、選挙民の政治意識の低さが、この支持率の高さに表れていた。この時点でこれだけ適確で、的を得た指摘をした者が、恐らく一億人の中に、私を含めて数人だったなら、日本の言論界の荒廃は、悲劇的だと言うべきではないか。

 大衆の思考方式は杜撰で、物忘れがとても早いから、日本人は性懲りもなく、同じ過ちを繰り返して、自民党に騙され続け、悲惨な泥沼の中から、抜け出すことが出来ずにいる。安倍晋三の長期政権は、最初から最後の時まで、官房長官だった菅偉義が、番頭役で仕えたから、欺瞞と責任逃れによる、ペテン政治が横行し、国民は手玉に取られ続けた。

 安倍もお粗末だったが、菅の酷さは絶望的で、コロナ対策の無能により、何百人も重症患者を殺し、これからもなお続く、病人の見殺しの罪は、殺人犯だと言うしかない。コロナの疫病を前に、必要な対応を怠って、「五輪」の乱痴気騒ぎに、のめり込んだ日本の政治家は、江戸時代なら「市中引き回し」で、「晒し首」になって当然だろう。

 コロナ騒動を遠望すれば、PCR検査の無効性と、検査強化を求める意見が、対立している状況の中で、WHOが検査を推奨し、メディアが大騒ぎして、マスク現象が世界中に広がった。そして、PCR検査キットの発売と、ワクチンの大量接種が、世界規模で行われて、何となく胡散臭い感じで、不安感だけが盛り上がり、陰謀説が言われたりする。

 CPR検査で陽性とされ、重症を呈した患者に対し、入院させず自宅放棄にしたのは、医療崩壊の責任を回避し、利権を守ろうとした、厚労省の技官や感染研が、判断のミスをしたと言う。しかも、無能な医療技官に頼って、世界の最新知識を無視し、科学的な対応を怠った、政府の対応はお粗末で、最悪の事態に備える、危機管理が出来ておらず、事態を悲劇的にした。

 PCR検査の陽性反応と、コロナ感染との間に、因果関係があるかが、科学的に大問題のはずであり、そうした手続きを抜きで、政府は非常事態宣言や、ワクチン接種を煽り胡麻化した。しかも、厚労省採用の技官は、臨床や研究経験もなく、ペーパー医師が圧倒的で、上位下達の御用専門だし、白い巨塔の系列だから、世襲議員に似た存在である。

 戸山にある感染研は、石井部隊の遺物であり、厚労省の医療技官も、731部隊の系譜に属した、軍医の孫の世代らしく、患者の治療をするより、上からの命令に盲従しがちだ。だから、世界の常識を無視して、御用学者たちが決めた、時代遅れのやり方を押し通し、感染拡大を防がないで、ワクチン接種に熱中し、医療崩壊を放置し続けた。

 番頭役を長年務めたけれど、最高指導者の器でない菅は、首相として総選挙をやれば、ボロ負けだと痛感したが、自民党議員は危機意識で、菅に限界を悟らせ観念させた。無能無策だけでなく、教養も誠実さもない菅は、自らのバカさ加減を自覚し、行き詰りと孤立無援の中で、敵前逃亡の安倍と同じように、自滅で首相を辞めると決め、自民党の新総裁選びになった。

 総裁選挙に登場したのは、岸田、河野、高市、野田だが、どの候補も小粒であり、政治理念や指導性の面で、首相になる器ではなく、官僚や民間企業では、どう見ても課長補佐レベルだ。「三角大福」が争った、かつての総裁選に比べて、どう見ても二軍選手の顔ぶれだし、国難に対処できるとは、とても言えない点では、人材の劣化と枯渇は悲惨である。

 私党に過ぎない自民党で、誰が総裁になるかは、多数党における総裁が、そのまま首相になると言う、日本の政治制度における、ボス選びの儀式だから、大騒ぎするのが慣例である。それは昔の自由民主党が、自由と民主を捨てさり、枠組みを自民に圧縮した上で、主権者の日本人の搾取を狙い、長期独裁体制を築いて、ゾンビ政体に大化けした、成れの果ての光景でもある。

 総裁候補の四人が並び、勝手な発言をしているが、撒き餌の魅力に幻惑され、個々の政策に注目して、部分で判断するならば、「ゲシュタルト崩壊」の罠に、はまり込んでしまうだけだ。現在の自公体制の実態は、「馬糞の川流れ」に似て、自由も民主も解体してしまい、残像はゾンビ政体であり、理念も責任感もない、魑魅魍魎の抜け殻である。

 「馬糞の川流れ」とは、自民党の派閥に対して、金丸信が試みた形容で、自民党の総裁候補の顔ぶれが、馬糞の「藁しべ長者」に似て、悪臭ぷんぷんであり、産業廃棄物に同然である。しかも、背後に安倍と菅がいて、安倍路線を継承する点で、ゾンビ政治の復活に他ならず、十年一日の如く繰り返す、愚劣な茶番劇に対し、そろそろ愛想を尽かしたらどうか。

 島根原発の敷地には、アスベストや砒素が混じる、産廃土が埋め立てられ、その利権に山口組本家筋に当たる、ヤクザ舎弟が介在し、鈴木雅子の輩下だと言う、公開メール26は驚きだ。そうなると鈴木雅子は、安倍昭恵の飲み仲間だし、一緒に出雲大社に参詣したが、お礼参りであるとしたら、出雲は黄泉の国として、闇の世界の入り口でもあり、首相の妻を犯罪臭が包む。

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