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出典:PIXTA(箱根駒ヶ岳山頂から見た富士山)


「藤原さんへの公開メール」と題されたフリーランス・ジャーナリストーの藤原肇博士(1938年生)と会計士の山根治氏(1942年生)の対話記事を通じて、私たち読者は intelligence のエッセンスを知ることができます。山根治ブログ 2021年10月25日号http://yamaneosamu.blog.jp/archives/11171736.html)から転載させていただきます。「人生は短く、人為は長く、機会は逃げやすく、実験は危険を伴い、論証はむずかしい。医師は正しと思うことをなすだけでなく、患者や看護人や外的状況に助けられることが必要である」と例えられるアフォリズムがお二人の交流から伝わります。
コメント・メール(24)です。
 山根治さま
 1984年に出版した『無謀な挑戦』は、カナダで最大のドーム石油が、創業から破産に至るまで、何をやったかを分析した、一大叙事詩と呼べる内容で、その一部は「誰も知らない第二の安宅事件」の題で、『文芸春秋』1983年4月号に掲載した。
 この記事の掲載には裏があり、入稿したが二か月も音沙汰がなく、問い合わせたら届いていないそうで、再度送っても同じことが起き、相手が拙稿の捻じ曲げが、常習犯の田中健伍編集長で、何かおかしいと考えた。そこで記事を友人の記者の森詠に送り、文芸春秋の重役に手渡して貰い、やっと活字になったもので、活字になるまでに紆余曲折があった。
 しかも、読者の目には分からないが、記事はズタズタに削られ、本名など肝心な所は分からないように、細工が施されていて、田中が政府の手先だと、著者の私には一目瞭然だった。『ゾンビ政治の解体新書』に書いた通り、田中は内調の手先として、著者の原稿を勝手に歪曲し、情報操作をする男だったから、私は絶交を通告している。
http://fujiwaraha01.web.fc2.com/fujiwara/article/ataka.htm
 日本の石油公団が800億円出して、ドームの開発計画に参加し、税金を無駄にした事件が関係していたから、国会に小委員会が出来て、通産大臣が謝罪した経過は、この本の付けた記事録に記録が残る。役人の天下り用の石油公団が、詐欺話に引っ掛かった事件は、この倒産劇の一部であり、株式の時価総額を使った、断末魔の投資詐欺が主役で、資本主義が得意に使う、「ねずみ講」の活用である。
 だから、この本はまともだった事業が、最後に「ビラミット商法」を行い、破滅に至る工作の虎の巻であり、似たような商売の手口は、エンロン、日本長銀、恒大集団、ソフトバンクに共通する。私の40年前の体験は、相変わらず今も通用し、目の前で進行する倒産劇に、歴史の相似象として現れ、多くの教訓を教えている。
 米国は詐欺師の天国であり、アングロサクソンの間では、「殺人犯はオーストラリアに、姦通罪はカナダに追放し、詐欺師は米国で大活躍」と言われ、ユダヤ人も米国に殺到している。米国が20世紀の支配者として、君臨したのはテキサスの石油だから、テキサスで石油会社を作るのが、私にとって夢だったので、その実現の過程において、多くの詐欺師の観察をし、その大半は弁護士だった。
 私の石油ビジネスの廃業は、石油が噴出したためで、その経過は『地球発想の新時代』に、次のような記録として、事件の顛末が書いてあり、これが人生の区切りになった。
 「・・・井戸を掘り始めましたが、自分の手で体験した最初のがッシャーになり、噴き出した石油が滝のように降り注ぎ、さすがにテキサスは凄いと大いに感激したものです。その地区で三十年ぶりのガッシャーだという知らせで、周辺の鉱区にはにわかランドマンや山師が殺到して、まるで昔の映画のストーリーを見ている感じでした。
 それにしても、こういった大騒ぎの中では地元の人が強く、われわれは振り回されて対応に追われただけで、騒ぎが終わったときには混乱と訴訟の山が、日産百二十バレル(約十七トン)の井戸と疲労困億ともども残りました。新参の外来者が地元の人の裏庭で、思いもかけない拾い物を見つけ出したりすると、 ロクな結果しか生まないという、よい教訓になりました。
 これは私にとって別の意味での教訓をももたらし、テキサス版「塞翁が馬」の始まりです。いくら悲鳴を上げてもとうてい逃れ得ない、目の玉が飛び出一るような弁護士料の洪水と引換えに、裁判で戦うための術の習得や、NLP(神経言語プログラム)と呼ばれる、深層心理解析のノウハウを手に入れたという次第です。
 ・・・特にガッシャーがあったとなれば、鉱区権の値段が百倍も五百倍も跳ね上がり、周辺鉱区の獲得のために狂乱状態になり、鉱区権所有者を追いかけて殺気立つし、テキサスの油田地帯の一般傾向として、トラックの中にライフル銃を持っているケースが多いのです。
 スカウテイングやスパイ行為をめぐって、銃を手にして言い争ったり、強制退去させたりするから、それも脅迫として訴訟の種になるし、また私有地への立入りは射殺の理由にもなって、皆が興奮しているときに、何が起きるかは見当もつかないほどです。
 その他の山をなす訴訟の理由になったものは、契約上の手違いや違反に関したものがあり、それに加えて、私道や柵の破損の損害賠償とか、緊急措置で木を切っ たり、ブルドーザーが土地を破壊したことなどです。石油発見が外来者であることや、ガッシャーなら金銭的にむしり取れるとばかり、金儲けを企む悪徳弁護士が次々現われるのです。いろんな口実で日系企業が食い物にされている、アメリカでの多くの例と同じです。・・・・」

 悪徳弁護士の手口は同じで、口八丁手八丁でやるし、陪審員制度は演技力だから、理論展開や正当性よりも、感情の喚起が決め手になり、橋下流の理屈が罷り通る。だから、最初は敗訴が多かったので、作戦を変えてNLP使い、それでようやく勝つようになり、詐欺師の食い物にはならないで済むように、ようやくなったという次第。
 米国には裁判の前に、デポジションの精度があり、原告と被告が弁護士と共に、書記の前で論種を述べあい、それを文書にまとめて、判事に証言録として提出する。この論述の過程でにおいて、詐欺師は?を言いまくるから、相手が嘘を言った瞬間に、こちらは手を口に当てるし、疑い深い発言に対しては、眉をなぜる仕草(眉唾)をして、メッセージを相手に伝えた。
 これは高度な心理作戦で、それを繰り返していると、嘘を見破られたと感じて、相手はシドロモドロになり、訴訟の中止を申し出たりで、和解を提案したりする。しかも、弁護士の多くは口先だけで、工学的な専門知識がなく、意味論も分かっていないから、こちらに準備があれば、愚劣な弁護士の口説には、騙されなくなるのである。
 日本の国会議員の多くは、弁護士出身が多いし、稲田朋美や橋下徹を見ても、教養のなさは明白であり、こんな手合いが弁護士て゛、黒川弘務程度の男でも、東京高検長になれるお国柄だ。だから、公開メール29において、大兄が羅列した弁護士たちが、詐欺師として試みた工作は、如何にもお粗末の限りで、会計士が作った図り事さえも、理解し得なかったのである。
 上の『月刊・文春』゜の記事で、雑誌の田中編集長が、記事隠蔽や捏造を試みて、権力の走狗だと論じた通り、自民党の元宿事務総長が、田中健五と同じように、デマとデッチ上げ攻撃をする、総括責任者だと発覚した.しかも、安部の首相辞任劇が病気ではなく、元宿事務総長が検察に、出頭して尋問を受けたので、安部が大慌てで首相を辞めたのだと、佐藤章元朝日新聞記者は、堂々と証言しているので、国民は安倍の嘘に騙された。
https://www.youtube.com/watch?v=T-L0HHLKZoQ
 このU-Tubeを見れば、明白になることだが、ネトウヨが使うSMCで、自民党がDappiに資金提供し、批判者潰しをしており、その指揮者が安倍と菅だったのだ。この事実はゲッペルスが、「フェルキッシャー・ベオハバーター紙」で、ナチスの宣伝を煽った悪辣行為と、ヒムラーが「ゲシュタポ」を使い、弾圧したのと良く似ている。
https://www.excite.co.jp/news/article/Litera_litera_12073/
 このナチス化した自民党は、議員の質の低下が酷く、もはやゴロツキ集団だと、言うしかないほどであり、私が長らく使ってきた、ゾンビ政体そのものだし、こんな化け物は葬る必要がある。それは安倍に続いた菅や、右顧左眄の岸田を見れば、どの首相もアホな売国奴で、1999年の小渕の怪死以来、クーデタで始まった清和会内閣は、安倍のポチ公の岸田も、首相ではなく愚民の頭目だ。
 この元宿事務総長は、自民党を私物化していた、安倍の金庫番でもあり、裏金の流れを握る存在だから、大兄がメール28で掘り当て、特定した北村明夫弁護士と並ぶ、隠れた大物に相当する。この二人を検察が召喚し、泥を吐かせるならば、安倍晋三を始め菅や岸田は、犯罪者として服役し、税金を使いデマを流した、罪を償う必要があるはずだ。首相たちが犯罪者とは、実に情けない話ではないか。
 かつて小泉が首相になった時に、三井物産の元パリ総支配人は、「わが社では課長補佐にも、なれないような人物が、日本国の首相とはね。・・・」と嘆息したことが、『賢者のネジ』に記録されている。それから四半世紀が過ぎ、『日本に巣食う疫病神たちの正体』には、「人材の劣化と無能大臣の系譜」として、バカ大臣共を羅列してみたが、過去数十年間の首相もその仲間だった。
 ここに掲載した機会を利用し、『文春』の記事を読み直して、40年前にこれを書いた自分が、四十代になった頃と思い、懐かしく感じると共に、日本の没落が余りに酷いと痛感した。あの頃の日本の石油開発は、実に酷いものだったが、今の日本は政治や経済で、あのお粗末な頃より酷く、国中が嘘つきと詐欺師で、ゾンビ国家というしかない。ああ無情である。

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