日本丸よどこへ行く


「藤原さんへの公開メール」と題されたフリーランス・ジャーナリストーの藤原肇博士(1938年生)と会計士の山根治氏(1942年生)の対話記事を通じて、私たち読者は intelligence のエッセンスを知ることができます。山根治ブログ 2022年3月3日号から転載させていただきます。「人生は短く、人為は長く、機会は逃げやすく、実験は危険を伴い、論証はむずかしい。医師は正しと思うことをなすだけでなく、患者や看護人や外的状況に助けられることが必要である」“Life is short, and Art [of medicine] long; the crisis fleeting; experience perilous, and decision difficult. The physician must not only be prepared to do what is right himself, but also to make the patient, the attendants and the externals cooperate.” と例えられるアフォリズムがお二人の交流から伝わります。
コメント・メール(40)です。
 山根治さま

 「青天の霹靂」にも等しい、ロシア軍のウクライナ侵攻で、国際情勢が急激に変化し、惰眠を貪っていた日本人が、頭に冷水を浴びせられ、迷妄から醒めるならば、歴史の教訓が薬になるでしょう。というのは、大統領役を演じた男が。テレビで人気を稼いで、政治に無関係なコメディアンでも、大統領に就任するという、茶番劇の成れの果てとして、亡国が実現中だからです。
 お笑い芸人の出来損ないで、政治手腕が無能な男が、人気で大統領になっても、何をやるかの構想力は皆無だから、米国にとって扱いやすく、傀儡としては最適だし、ウクライナ人は無知蒙昧でした。ポピュリズムの波に乗り、人気に陶酔していれば。大阪の住民が維新のペテン師に、全面支持をするのに似て、目先の利害に目が眩んで、とんでもない間違いを犯します。
 ウクライナの大統領として、人気だけで就任していた、ゼレンスキーという男は、橋下(ハシシタ)大阪元市長、笹川良一の子分の松井大阪現市長、吉村洋文現大阪府知事、この三人を束にしたペテン師です。大阪の三バカ大将により、大阪の医療崩壊は日本最悪で、コロナ感染で死んだ患者は、ダントツを記録したが、維新のデタラメ政治のせいで、大阪は日本の生き地獄です。
 もっとも、大阪はキエフの姉妹都市で、親分のゼレンスキーの無能は、プーチンも熟知した事実であり、口先だけの空威張りに、KGBのベテランのプーチンが、騙されるほどのヤワでありません。しかも、ゼレンスキーのパトロンは、テレビ網の成金として、オルガルヒ(財閥)になった、コロモイスキーがいるし、このユダヤ人のコンビは、外部勢力の遠隔操作下にありました。
 それを理解するためには、副大統領時代のバイデンが、2014年だけで3回も、次男のハンターを一緒に連れて、ウクライナを訪問した時に、起きたスキャンダルの意味に、立ち戻ることが必要です。この訪問の時にハンターは、「ブリスマ」ガス会社の役員に就任し、一月5万ドルの給与を支払われ、それが『NYポスト』紙の一面に出て、大スクープになっています。
 私はオイルマンとして生き、石油業界に精通するが、幾ら副大統領の息子でも、絵描きが天然ガス会社で、月収5万ドルの幹部にと、採用されるバカ話などは、耳にしたことはありません。副大統領のキエフ訪問で、十億ドルの経済援助を行い、その袖の下の迂回ルートが、この闇取引だったことは、およそ見当がつくのだし、汚職摘発中の検事総長が、罷免されていたのです。
 しかも、副大統領のバイデンは、ウクライナ政府に対して、対戦車ミサイルの提供を約束し、オバマが慌てて実行を拒否したが、大統領になったバイデンが、それを再び実行に移しました。更に、バイデンはウクライナ憲法に、NATO加盟を努力目標として、明記させているのであり、バイデンは軍産複合体のため、メッセンジャーの役目まで演じて、戦争への布陣を敷く上で、死の商人の役目までしています。
 「バイデンの秘密のEメール」と題した、大型活字の見出しが、一年後の『NYポスト』の一面に飾ったが、これはハンターが修理に出した、コンピュータの記録からです。このメモリーの記録には、エプスタイン事件で知られた、セレブの卑猥な写真が、満載になっていたことで、大騒ぎになった代物だし、ユダヤ系のメディアが、全力を挙げもみ消しました。
 このメールはハンター宛てで、ガス会社「ブリスマ」では、顧問役のポザルスキーが差出人で、次のような内容であり、バイデン副大統領の関与が、一目瞭然のものだったのです。「親愛なるハンター、ワシントンへ招待してくれ、君の父上と会って一緒でき感謝します。非常に名誉であり喜びでした。昨夜お話をしたように、今日またコーヒーでも飲みながら、お会いできれば幸いです。飛行場へゆく途中になら、貴方のオフィスに寄れますが、正午ごろでどうですか、Vより
 このバイデン絡みの事件は、その後は有耶無耶で終わり、コロナ禍のパニックの中で、事態は推移してきたが、事態の本質を理解するには、ソ連解体で冷戦体制が崩壊した、30年前に立ち戻ることです。ベルリンの壁が崩壊して、東欧諸国がワルシャワ機構から離脱し、ソ連体制が終わったことで、旧ソ連内の国が独立した時に、国有企業や資源の略奪が行われ、オルガルヒ(泥棒財閥)が続出しました。
 ロシアやウクライナでは、オルガルヒの暗躍が目立ち、国家は泥棒に略奪されたが、叩き潰したのがプーチンで、ロシアは辛うじて生き延び、経済力は四分の一にまで落ちたが、どうにか大国の面目は維持した。だが、ウクライナのオルガルヒは、ネオナチとの結びつきが強く、バチカンの闇勢力と結び、ジョージ・ソロスの影響を受け、ロシアの資源の略奪のために、前線基地の役割を演じました。
 ウクライナのオルガルヒは、私兵のアゾフ大隊を持ち、ウクライナ軍と共同作戦で、オデッサのロシア人を虐殺し、次に東部のドンバス地区でも、ロシア人の殺戮をしたから、自警団から民兵が育ちました。この民兵が独立を掲げて、ドネツクとルガンスクが、共和国を宣言し助けを求め、ロシアが支援したのが、ロシア軍の侵攻の原因になり、合同演習の流れが首都キエフに向かった。
 だが、その狙いが首都を制圧して、政府の転覆を狙うのか、チェルノーブル原発を抑え、核爆発の予防かは不明で、その前に反戦の叫び声が、国際世論として高まり、ロシア制裁色で塗り込められました。ユダヤ系のメディアが、戦争難民の姿を取り上げて、悲劇の物語に仕上げたので、紛争の原因は隠されてしまい、感情論に煽られたまま、プーチン悪者説が定着したのです。
 しかし、世界史的な観点で見ると、最も重要なイシューとして、列強による勢力拡大路線が、ロシアの安全保障の面で、ロシア人の不安と恐怖心に、絶大な影響を与えていたのです。ユーラシア大陸に陣取り、ビザンチン帝国を引き継いで、覇者になろうとしたロシア帝国は、西欧の王家や貴族から、狙い撃ちされた歴史を持ち、強烈な被害者意識と共に、根強い劣等感を植え付けました。
 ナポレオンによる侵略は、『戦争と平和』が描いた通り、モスクワを炎上させたし、クリミア戦争の時には、英仏トルコにサルディニアが、地中海への南下を制圧して、ロシアを封じ込めました。また、第一次世界大戦の時は、東部戦線での惨敗と革命で、ロシア帝国は崩壊したし、共産主義のソ連邦になり、第二次大戦でナチス軍に、侵略されたソ連の死者が、二千万人という悲惨さです。
 しかも、戦後の冷戦構造により、NATOはソ連を封じ込め、ソ連崩壊後の新生ロシアに、ネオコンと結ぶ米国政府が、軍産複合体の利益のために、英国の金融筋と手を組み、略奪工作を進めたのでした。それがオルガルヒを使った、ロシアの国富の収奪で、道具がNATOの東方進出であり、この軍事同盟を梃に使い、ロシアを締めあげたから、独裁者のプーチンも震え上がりました。
 ロシアとしては安全保障上、バッファー地帯が欲しいのに、兄弟国のウクライナまでが、英米の手先の役を演じて、NATOの勢力下になれば、プーチンは安眠できません。それは日ロ戦争前の日本が、満州へロシア進出に怯え、滅亡の危機を意識したのに、共通する歴史感覚と同じで、大国の前の小国の恐れは、猫を噛む鼠の深層心理です。
 ベルリンの壁崩壊の時から、現在に至るまでの30年間に、世界の名目GDPは2.6倍に伸び、日本はゼロ成長だったから、それでも世界第三位だが、ロシアは1/3にまで委縮して、韓国以下の世界11位です。だが、国民一人当たりの数字では、2020年の日本は世界の24位で、ロシアは何と66位であり、その後の日本は台湾や韓国に、抜かれているから今は50位程度で、急速度に貧しくなっており、それにも日本人は無知です。
 中国の名目GDPに較べたら、ロシアのGDPが一割だと知って、プーチンが愕然とする様子が、私には一目瞭然ですが、貧困に慣れ鈍感な日本人に、それを分かれと言うことは、無理かも知れません。嘘と欺瞞の環境下に生きて、愚民政策に慣らされてしまい、洗脳され思考力を喪失し、奴隷根性に浸った日本人に、本当のことを言っても無駄で、ゾンビのしたい放題が続きます。
 ロシアと日本を突き落として、惨めな国にした疫病神は、二人のユダヤ系米国人で、キッシンジャーとブレジンスキ―の名は、誰でもが知っているが、その正体を知る人は少数です。中国問題に精通している、遠藤誉筑波大学名誉教授は、『習近平 vs トランプ』の中に、次のような興味深い指摘で、日本人に心を込めるように、たしなめの言葉を書いています。「・・・キッシンジャーがアメリカを私物化し 日本が日米同盟ゆえに、アメリカに追随するとなれば、日本もまた、キッシンジャーに私物化されることになってしまう。キッシンジャーは日本が嫌いだ。その落とし穴を見落としてはならない。・・・」
 日本の運命にとって、とんだ災難を押し付けたのは、キッシンジャーとブレジンスキ―と共に、アシュケナジ御三家に属す、ジョージュ・ソロスがいて、日本を食い荒らした真犯人です。虐げられた民のユダヤ人は、苦難に耐えて生き延び、隙を窺って権力の側に就いた途端、凶暴な暴君の手足となり、収奪者として猛威を振るいます。
 『旧約聖書』と『タムルード』は、その事例の「トーラの巻」であり、それが歴史の教訓であるのに、人はそこまで読み抜かず、通り一遍の知識だけで、分かったつもりになりがちです。猿知恵程度の能力で、その相方を務めたのが、中曽根、小泉純一郎、竹中平蔵という、売国政治家三人衆であり、この売国奴によって、日本はロシアと共に没落しました。

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