「藤原さんへの公開メール」と題されたフリーランス・ジャーナリストーの藤原肇博士(1938年生)と会計士の山根治氏(1942年生)の対話記事を通じて、私たち読者は intelligence のエッセンスを知ることができます。山根治ブログ 2022年9月5日号から転載させていただきます。「人生は短く、人為は長く、機会は逃げやすく、実験は危険を伴い、論証はむずかしい。医師は正しと思うことをなすだけでなく、患者や看護人や外的状況に助けられることが必要である」“Life is short, and Art [of medicine] long; the crisis fleeting; experience perilous, and decision difficult. The physician must not only be prepared to do what is right himself, but also to make the patient, the attendants and the externals cooperate.” と例えられるアフォリズムがお二人の交流から伝わります。
冠省.  貴兄の近著・『国賊を国葬した国 −新・「さらば暴政」』(アマゾン・電子版)を拝読しました。
 貴兄は、安倍晋三・元総理を、「売国奴」・「国賊」とされています。確かに、国政に関して嘘、偽りのオンパレードであった安倍晋三の言動からすれば、「国賊」と貶められても仕方のない人物でした。これは厳然とした事実です。  
 しかし、安倍晋三の知能レベルが、通常の日本人のレベルに達していない低レベルのものであったことについては、貴兄もご承知の通りです。永田町では知れ渡っていたことでした。亀井静香が『永田町動物園 −日本をダメにした101人』(講談社)の中で、安倍晋三の家庭教師であった平沢勝栄について次のように述べています。

 “平沢が選挙に強いのは、このマメさに尽きる。ここまで地べたを這いずり回ることのできる政治家は、そういない。能力も高く、広い人脈の持ち主なのに、菅政権で復興大臣になるまで長いあいだ入閣できなかった理由のひとつは、平沢が安倍晋三の小学校時代、家庭教師を務めていたことだろう。そのとき、晋三に「頭が悪い」と言い過ぎたようだ。晋三は根に持つような奴ではないが、そんなことを言われたら誰でも面白くないだろう。まあともかく、菅内閣では入閣を果たせてよかった。混迷の時代を、平沢が先頭に立ってくぐり抜けてほしいと願う。” (前掲書、P41。下線は筆者)

 安倍晋三は、性格は悪くないが知能レベルの低い人物でした。問題なのはそのような人物を陰で操る組織・人物です。安倍晋三は単なるロボットであったにすぎません。
 陰で操る組織・人物は、貴兄の所謂“ゾンビ政体”であり、そのボスである青木幹雄と細田博之です。

 貴兄は、コメント・メール-(61)で“靖国カルト”の実体を初めて明示されました。創価学会・日本会議・統一教会の三者が“靖国カルト”を構成する三つのカルト団体であるとされ、近著の中でも同様のことを述べておられます(前掲書、P12。)。
 但し、コメント・メール-(61)では、

 “創価学会・日本会議・統一教会カルト三角形を作り、安倍はその中心に陣取った政界の招きネコです。”

 とされていたのが、近著では何故か、“政界の招きネコ”の文言が削除され、

 “創価学会・日本会議・統一教会カルト三角形を作り、安倍はその中心に陣取っている。”

 とされています。

 いずれにせよ、カルトという観点からヌエ(注1)のような日本会議を把え、それに付和雷同するカルトとして創価学会と統一教会を位置づけ、三者を靖国カルトと一括りにされた貴兄の識見は、私の思いも及ばなかったもので感服いたしました。
 靖国カルトという補助線(貴兄が常日頃仰っている位相幾何学の要諦です)を一本加えるだけで、私の認知会計情報論によるN次元クラスター分析(マルコフ連鎖)が、より精緻なものになってきました。同時に、本公開メール − (70)で、朝日川柳の秀句、

  “永田町 広くて深い 芋畑”

 に唱和した

  “島根県 狭くて深い 芋畑”

 が、一ト月経った現時点(令和4年9月5日)で更にリアルな姿を晒すことになりました。荒涼とした松江市の芋畑を稔り豊かな美田に変身させるべく、33億円もの財政資金が松江市のホテル・旅館34軒(ほとんどが債務超過による経営破綻状態)に対して観光庁の高付加価値化事業として投じられることが決定(松江市の令和4年度補正予算で)したのです(令和4年9月3日、観光庁の補助事業として採択。)。原発都市・松江市による街づくりの失敗のツケを、国民の血税によって賄おうとするもので、サイコパス(注2)・・・・の姿が背後にクッキリと写し出されるものとなっています。

 (注1)ヌエ。(鵺(ぬえ)。源頼政が紫宸殿上で射取ったという伝説上の怪獣。頭は
   猿、胴は狸、尾は蛇、手足は虎に、声はトラツグミに似ていたという。平家物語な
   どに見え、世阿弥作の能(鬼物)にも脚色される。−広辞苑) 

 (注2)サイコパス。中野信子氏は、「サイコパス」について、以下のような人物像を
   指摘している(中野信子著『サイコパス』文春文庫。P.3〜P.4)。
    「ありえないようなウソをつき、常人には考えられない不正を働いても、平然と
   している。ウソが完全に暴かれ、衆目に晒されても、全く恥じるそぶりさえ見せず、
   堂々としている。それどころか、「自分は不当に非難されている被害者」「悲劇の渦
   中にあるヒロイン」であるかのように振る舞いさえする。
    残虐な殺人や悪辣な詐欺事件をおかしたにもかかわらず、全く反省の色を見せな
   い。そればかりか、自己の正当性を主張する手記などを世間に公表する。
    外見は魅力的で社交的。トークやプレゼンテーションも立て板に水で、抜群に面白
   い。だが、関わった人はみな騙され、不幸のどん底に突き落とされる。性的に奔放で
   あるため、色恋沙汰のトラブルも絶えない。
    経歴を詐称する。過去に語った内容とまるで違うことを平気で主張する。矛盾を指
   摘されても「断じてそんなことは言っていません」と、涼しい顔で言い張る。」
    また、アメリカのトランプ大統領について中野信子氏は、具体的にこの人物がサイ
   コパスであることを論じている。中野信子「トランプはサイコパスだった」−(文藝
   春秋2017年3月号)
    サイコパスに関する中野信子氏の所論は、私の認知会計( Cognitive
   Accounting )に資する画期的なもの。これによって、情報論としての認知会計の精 
   度が一段と高められることとなった。
永田町動物園 −日本をダメにした101人

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