ナイアガラImage084
祐天寺のナイアガラは実に楽しい。
カレーと鉄道の店。

畏友T.石川氏と共に参りました。
彼とお会いするのも上京の楽しみのひとつです。

ナイアガラImage085
店内では、赤帽・駅員など、好きな帽子を貸していただけます。
全国各地から国鉄・JRの駅長OBの方々もいらっしゃるそうです。

おススメします♪

ナイアガラ
祐天寺駅徒歩1分位。
運転時間 11:00〜21:00
住所 目黒区祐天寺2-1
電話 03-3713-2602

ご主人(駅長さん)の笑顔と奥さんの優しさがありがたい。

感謝

(追記)
ナイアガラ“名物駅長”逝く 「鉄道」+「食」の草分け 豪華寝台「四季島」の原点?
(産経 2017.5.20 09:00)
 日本独特のカルチャーとして世界から注目される「鉄道と食」の融合。その草分けとして知る人ぞ知る存在、カレー専門店「ナイアガラ」(東京都目黒区祐天寺)の“駅長”内藤博敏さんが4月23日、旅立った。享年81。昨秋まで笑顔でお客を迎えていた。葬儀は身内で済ませ、6月9日には地元で「お別れの会」が予定されている。(重松明子)

SL模型が店内を疾走
 「発車しまーす!」。旧国鉄の制帽姿。内藤駅長の合図で、カレーライスを積んだSL模型が店内を疾走し、席の前でぴたっと停車した。お楽しみはこれからだ。まろやかなフルーツのコクと重層的なスパイスのカレーを味わう幸せ。店を埋め尽くす汽車のヘッドマークや古い路線図を説明する、内藤駅長のやさしい破顔…。その姿はもうない。
 亡くなった事実を知り、「お焼香させてください」と、隣接する自宅で遺影に手を合わせる客もいる。
 「実は8年前から膀胱がんの闘病をしていました。昨年10月に自転車で転んで脳挫傷の手術を受け、最後は敗血症に。家族に看取られて苦しまずに逝きました。父らしく明るく見送りたい」。サラリーマン勤めをしながら、二人三脚で店を支えてきた長男で“助役”の章喜(あきよし)さん(52)が残された店でしんみりと語った。

買い集めた列車の部品
 昭和38年創業。物心ついたころから父子で各地の車両工場などを訪れ、老朽化して解体される列車の部品を買い集めた。店内のモダンな天井照明は戦前の食堂車、木製のボックス席は戦後の復員や買い出しに使われた列車からもらった。貴重なSLプレートの陳列ケースも古い客車の窓枠がそのまま利用されている。鉄道ファンならずとも癒やされるレトロ空間。集めた資料は4千点を超えている。
 「役目を終えた鉄道部品を集め、単なる移動手段としか見られていなかった鉄道を文化として表現し、一般に広めた功績は大きい。女性受けの良くなかった“鉄道オタク”のイメージも変えた」と指摘するのは、常連客でもある江戸川大社会学部准教授(国際観光学)の崎本武志さん(50)だ。「鉄道模型を設置したバーやレストラン、今月運行開始した四季島(JR東日本の列車ホテル)など、今日の『鉄道と食』の幅広い人気にもつながっている」とたたえた。

優しさがにじむレシピ
 日本独特の鉄道文化の体現者としても注目され、一昨年はカタールの衛星テレビ局「アルジャジーラ」で密着取材が放送されたり、有名子供ユーチューバー「がっちゃん」がアップしたナイアガラの訪問動画が361万回以上再生されるなど、人気は古今東西・老若男女。15席の店に週末は1日約200人も来店している。
 カレーの味の決め手となる油と香辛料は、銀座のインド料理の名店「ナイルレストラン」から仕入れる本格派。りんごやパパイアのジャムを手作りした上でカレーに投入する、丁寧なレシピに優しさがにじむ。子供向けの「甘口カレー」は辛みのないスパイスを調合した上、2時間もかけて小麦粉を炒(い)り、とろみと色を付けている。それは内藤駅長の子供時代、乏しい食材を工夫して作ってくれた母のカレーライスが原点だ。

疎開先の感激が出発点
 生まれも育ちも目黒区祐天寺。生家は現在の店のある場所だが、9歳のとき、先の大戦の戦況悪化で姉と2人で富山県に疎開することになった。同級生にもなじめず、母のいる東京恋しさから何度も足が向かったのは北陸本線泊駅(当時)だ。さびしくたたずむ内藤少年を心に留めた駅長が、声をかけてくれた。「ボク、これあげようか?」。小さな掌に乗せられた、使用済み切符と制服のボタン。その感激が、鉄道コレクションの始発点となった。
 戦後は幼くして実家の鮮魚店で働いて両親を助け、中卒後、料理修業に入った外食企業で遭遇した学歴差別も起業のバネにした。「男ってのはね、そういう悔しさが我慢ならないんですよ!」。以前取材した際の、気骨あふれる声が耳によみがえってくる。
 激動の時代を生き抜き、苦労と喜び…万感を乗せた人生列車が、間もなく終着駅に到着する。
      ◇
 ナイアガラ駅長お別れの会は、6月9日午後6〜9時、目黒パーシモンホール小ホール。献花台も設置。【問】ナイアガラ(電)03・3713・2602(月・木曜定休)。