俳優・西田敏行氏のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

実父を5歳で亡くした彼は、実母が再婚したため、母の姉夫婦に養子として引き取られました。心優しい養父母といっしょに、神社の社務所に住んでいた彼は、神さまのお宿りを言挙げすることなく、周囲にポジティブな影響を与える存在としての使命を感じ、そのお役目を果たしてきました。

西田氏を追悼して、10月20日(日曜日)午後11:45〜午前1:00にNHK総合で「ファミリーヒストリー『西田敏行〜二人の母 二人の父〜』」が再放送されます。初回放送は2017年10月4日です。

番組内容は、俳優・西田敏行さんが5歳の時に福島郡山の西田家へ養子に出されたエピソードから始まります。これまでルーツと向き合うことがなかった彼に、驚きの事実が判明します。実の父方は大阪城を守った家老の家で、養子に入った西田家は薩摩藩の武士の家でした。1990年放送の大河ドラマ「翔ぶが如く」で西郷隆盛役を演じた西田敏行さんは、その事実に驚きを隠せませんでした。そして、姉妹でもある養母と実母の愛情が描かれます。初めて知る事実に涙があふれるシーンも印象的です。

ぜひご覧ください。

17日に自宅で亡くなった西田敏行さん「虚血性心疾患」だった 所属事務所発表
(日刊スポーツ 2024年10月18日17時8分)
 17日に76歳で亡くなった俳優西田敏行(にしだ・としゆき)さんの死因が、「虚血性心疾患」であったことを18日、所属事務所が発表した。
 関係者によると、西田さんは17日も仕事の予定があったため、付き人が都内の自宅を訪ねたところ、ベッドで冷たくなっている状態で倒れていることを発見された。午後0時20分ごろ119番通報があり、その場で死亡が確認された。この日の発表では、午前6時ごろに亡くなっていたという。
 西田さんは、03年に急性心筋梗塞(こうそく)で倒れ、一命を取り留めた。病気を機に、1日100本近く吸っていたたばこをやめ、仕事に復帰。16年には自宅ベッドから転落し「頸椎(けいつい)亜脱臼」と診断され、腰椎の一部を頸椎に移植する手術を受けた。胆のう炎を発症し、胆のう摘出手術も受けるなど、体調に不安を抱えた時期もあった。
 最近も事務所関係者によると「心臓の持病があったが、普通に日常生活を送って」いたものの、今月8日に都内で行われた出演映画「劇場版ドクターX FINAL」の完成報告会見で元気な姿を見せていた。
西田敏行さん死去、76歳 俳優「釣りバカ日誌」「西遊記」
(時事通信 社会部2024年10月17日18時25分配信)
西田敏行さん
 「釣りバカ日誌」などの映画やテレビ、舞台でコミカルな役から骨太の人物まで自在に演じ、幅広く活躍した俳優の西田敏行(にしだ・としゆき)さんが東京都内の自宅で死去したことが17日、分かった。76歳だった。福島県出身。
 明治大中退後に入団した劇団青年座で1970年に初舞台を踏み、その後、テレビや映画に進出した。ドラマ「西遊記」の猪八戒や「池中玄太80キロ」シリーズの主人公・玄太などのユーモラスな演技で人気を集めた。
 88年に始まった映画「釣りバカ日誌」シリーズでは、底抜けに明るい釣り好き社員「ハマちゃん」役を演じて国民的に愛され、22年間続く長期シリーズになった。
 主演した映画「植村直己物語」「敦煌」やNHK大河ドラマ「八代将軍 吉宗」「葵〜徳川三代〜」では、力強い男性像を巧みに表現。舞台でも森繁久彌さんの当たり役だったミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」の主人公テヴィエ役を引き継ぐなど精力的に活動した。他の出演作に映画「学校」「ゲロッパ!」や「アウトレイジ」シリーズ、ドラマ「ドクターX」シリーズなど。
 一方で、歌手として「もしもピアノが弾けたなら」を大ヒットさせ、NHK紅白歌合戦に出場。バラエティー「探偵!ナイトスクープ」の局長(司会役)としても親しまれた。2008年に紫綬褒章、18年に旭日小綬章を受章。日本俳優連合理事長も務めた。
遠藤憲一が驚きすぎた『ドクターX』西田敏行のアドリブ
(エンタメ・アイドルFLASH編集部
 記事投稿日:2017.12.17 20:00 最終更新日:2017.12.17 20:00)
俳優の西田敏行と遠藤憲一が、12月13日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演し、撮影現場でのやりとりについて語っていた。
 西田は、演技にアドリブをふんだんに取り入れることで有名。番組ではドラマ『ドクターX』(テレビ朝日系)での、西田のアドリブによる遠藤とのキスシーンを紹介。
 ちなみにアドリブは、濡れ衣を着せられた部下である遠藤が、西田が演じる院長に忠誠心を示すため証拠隠滅を図る、という重要な場面で行われている。
 遠藤は「自分が涙を流しながら、ある秘密のノートを食べちゃうシーンがあるんですけど、そこで(西田が)『何をすんのかな』と思ったらキスされちゃって。こういうアドリブまでいくんだと思いました」と振り返る。
 西田は、遠藤がノートを食べるシーンを映像を見ながら、「ここまでは台本通り」と説明。映像で、そこから西田は涙を流しながら遠藤に近づき、頬に熱烈なキスをし抱擁していた。
 映像を見た司会の黒柳徹子に、「すごい! キスをなさるぐらいの気持ちの高まりだったんですか?」と聞かれた西田は、「そうですね。私は『ゴッドファーザー』って映画が大好きで。(映画で)よくマフィア同士がキスをしてるんですね。それが脳裏をよぎって、ついしちゃいました」と語る。
 遠藤に対して、なぜアドリブを仕掛けるのか。西田はこう説明する。
 「(演じている)彼の顔を見ていると、なんとなくいじりたくなるというか。わりとそれまで、演じてこられた遠藤くんの役柄を見ていると、強面一色で引っ張ってこられたような感じがしていたので。遠藤くんのなかにある柔らかい部分のポテンシャルを、どんどん引き出したいなと思ったんですね」
 ここで遠藤は、「海老名(遠藤の役名)は、もうちょっとただの強面の役だったんですよ。西田さんにいじられるたびにどんどんキャラクター変わっていっちゃって。(情けないキャラは)西田さんが作ったようなものです」と解説。
 さらに、「俺、芝居をやってて、根っこの性格なんでしょうけど、セリフを覚えるのも遅いし、いっぱいいっぱいな気分が多くて。現場でそんな『楽しい』っていう域のところまで、なかなかいかないんですよ。西田さんと絡むと、『どうなっちゃうのかわからない』ドキドキはありますけど、(台)本の形からまた違う世界が広がっていくので、一緒に演じていて本当に楽しいんです」と語っていた。
 登場人物の性格に影響を与え、共演者をここまでの気持ちにさせてくれる西田のアドリブ力は、さすがとしかいいようがない。
『ドクターX』秘話「鈴木浩介」が西田敏行に感謝してもしきれない理由
(芸能・女子アナFLASH編集部
 記事投稿日:2017.11.23 16:00 最終更新日:2017.11.30 14:11)
 俳優の鈴木浩介が、11月17日放送の『アナザースカイ』(日本テレビ系)に出演、俳優を志したきっかけについて語っていた。
 母親の希望通りに大学進学を果たすも、周りの環境にうまく馴染めなかった鈴木は、大学1年の終わりで休学。当時、西田敏行が所属していた劇団「青年座」の研究生となる。
 鈴木は、「ふと思い出したんですよ。小学生のときに西田敏行さんのことが大好きで。再放送の『池中玄太80キロ』(日本テレビ系)で、号泣しながら『この人に会いたいなあ』ってなった気持ちをずっと覚えていたんです」と劇団に入ったいきさつを語っていた。
 俳優としてまったく食べられない状態が10年ほど続いたが、鈴木は2007年放送の『ライアーゲーム』(フジテレビ系)の演技で注目を浴びた。2013年には、念願だった西田との初共演を『ドクターX』(テレビ朝日系)で果たす。
 憧れの西田との共演は相当なプレッシャーだったようで、鈴木はこう振り返っている。
 「緊張しすぎて耳鳴りがして。よくわからない状態になって、セリフが聞こえてこない。憧れすぎるとあそこまでいくんですね」
 そんな雲の上の存在のような西田だが、鈴木のことを気にかけてくれていたようだ。
 鈴木は、「すごく僕が人生で悩んだときに『1杯やろうぜ』って言って電話をかけてきてくれたんです、西田さんが。『酒が飲める状態じゃないので』って断っても、『ウーロン茶でいいから、外に出てこい』って。こんなに親身になってくれる人いないですよね」と、西田に対して感謝の気持ちを述べていた。
 2015年1月25日に放送された『ブラマヨとゆかいな仲間たち アツアツっ!』(テレビ朝日系)で、鈴木は西田と交流を持ったきっかけについて明かしている。
 「300名から2名のみ残れる」という狭き門をかいくぐり、晴れて正式な劇団員となった鈴木。合格してすぐに、西田が主演していた舞台『屋根の上のバイオリン弾き』の会場に挨拶に行ったのだという。
 「楽屋に『初めまして。鈴木浩介と申します』と挨拶したら、(すぐに)『ご飯食べに行こうよ』というお誘いがあったんです」
 食事に行った鈴木は、緊張のあまり日本酒を飲んでベロベロに。その後、トイレで一緒になった鈴木と西田の間には、こんなやりとりがあったという。
 「2人で用を足しながら、『僕を追いかけて、この世界に入ってきてくれたのは嬉しいんだけど、これからは同じ舞台の上に立つ仲間だから、よろしくね』とおっしゃってくれて」
 鈴木は、「この人を追いかけてきて、間違いはなかった」と心の底から思ったという。
 『アナザースカイ』では「西田さんがいなかったら僕はここにいない」と泣きながら語った鈴木。無名時代から気にかけてくれた西田への感謝は止まらなかった。

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