「藤原さんからのコメント・メール」と題されたフリーランス・ジャーナリストーの藤原肇博士(1938年生)と会計士の山根治氏(1942年生)の対話記事を通じて、私たち読者は intelligence のエッセンスを知ることができます。 山根治ブログ2024年10月25日号(https://yamaneosamu.blog.jp/archives/25941260.html)ら転載させていただきます。「人生は短く、人為は長く、機会は逃げやすく、実験は危険を伴い、論証はむずかしい。医師は正しと思うことをなすだけでなく、患者や看護人や外的状況に助けられることが必要である」“Life is short, and Art [of medicine] long; the crisis fleeting; experience perilous, and decision difficult. The physician must not only be prepared to do what is right himself, but also to make the patient, the attendants and the externals cooperate.” と例えられるアフォリズムがお二人の交流から伝わります。
コメント・メール(101補遺)です
山根治さま
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サントリーの子会社のTBSブリタニカ社が、「ニューズ・ウィーク」を出したのは、親会社の「ワシントン Post」から出版権を買った結果で、CIAが紛れ込んでいても何ら不思議でない。「NY Times」や「ワシントン Post」は、オーナーがユダヤ系だから親シオニズムだと決めつけ、非難するのは軽率だし、所有者の血脈に拘り大騒ぎするのも大人気がない。
だが、記事が公平性を喪失して、親イスラエルに偏向してシオニスト的になるなら、そこで問題になるのであり、発言や行動に対し注意する必要が生まれ、特に幹部やスタッフの人柄が決め手になる。組織は多様性に富み幾つかの派閥で構成され、統制型と自由型の間で時と次第で揺れ動き、生命活動を営んでおり、極端な方向に偏向する時に弊害を生み出したりする。
だから、堀出社長を訪れた時に、偶然フォーゲル教授を目撃し、彼がCIAに属していたからハリー・カーンを思い出し、何故ここに彼がと首を傾げたが、それは報道界がメディアであり、出版社もその一つだからだ。情報時代が本格化して、メディアと情報機関が結びつきを強め、CIAなどの浸透が至る所で目立ち、それが時の話題を賑わせ、注目を集めるようになっていた。
しかも、歴史的に見るならば、情報機関の源流には宗教界の存在があり、それが秘密結社を持つに至った後で、近代での政教分離により聖と俗が明確に分かれ、公安部門として情報機関が独立していた。世界には各種の秘密結社があり、バチカンには「オプス・ディ」が、シシリア島には「コーザ・ノストラ」が君臨し、シナには「青幇」を筆頭に無数の秘密結社がある。
近代では比較的に大組織で、汎世界的な活動をしたのがフリーメイソンであり、18世紀から19世紀末にかけ大きな影響力を及ぼし、合衆国の建国やフランス革命を起こした後は、地下活動に重点を移した。緩衝地帯では戦乱が起き、それが戦争になることが多く、そうした場所は情報の探り合いで、情報活動が活発化しスパイの役割が重要になるため、諜報機関の発達が目覚ましくなる。
だから、『ゾンビ政治とポンジ経済の劇場』に書いたが、『韓国経済新聞』には二種類の版があり、政府や財界の幹部向けと大衆版が、異なった内容で発行され情報の差別化が行われていた。当時の韓国は軍事政権で、それで実現したのだろうが、李社長が私に説明したところでは、経済活動でもそれが行われ、韓国特有の裏経済が存在しそれが公安部門と結んでいた。
<・・・合同結婚式で統一教会の話をした時に、この教団のことを喋ったら、李社長は苦笑しながら「貴方までが誤解して統一教会などと言うが、あれは統一グループであり、財閥まがいの商社だよ」と言った。それに続けて「しかも、金儲けが目当てであり、錬金術に熱心な詐欺商売だし、韓国では宗教に属すとは誰も考えないのに、日本人だけが宗教だと信じて騙されているんですよ」と断言した。
しかも、この先は機密だから書いたらダメだと強調して、統一教会は保安部(KCIA)が反共工作の実行を看板に使い、仕事を担当している組織だし、米国内と南米においてCIAの裏工作を請負っている。
それがコリアゲートであり、露見して失敗したために、米国では商売に徹するし、韓国にはキリスト教があって、淫猥な集団と別だから、韓国において文鮮明は単なるカルトの頭目扱いだ。しかも、布教の対象は日本人だけだが、韓国では雑貨から食料品まで金になる物は何でも作り、朝鮮ニンジンの薬やジュースの販売もしているよ、と眉を顰めながら説明してくれた。・・・>
統一教会は韓国や米国では、宗教活動よりも商業で稼ぎ、特に米国ではCIAの手先として諜報活動を手伝っており、信者を相手に稼ぐ場が日本で、収入の八割が日本からである。それで印鑑やツボを売り、合同結婚式で日本の女を騙し、信者の献金を強制し韓国の本部へ送金して、活動資金を作るシステムが、善良な日本人を対象に仕組まれていた。
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似たシステムはLineであり、通話無料ケイタイ電話は、KCIAが情報収集のために作ったシステムで、最初は在日が対象だったが、 日本で大流行したから、日本人の個人情報を集める装置になった。しかも、議員を始め役人たちがLineを利用したから、日本の国家機密は筒抜け状態になり、南山(KCIA)にとって簡易エシェロンと同じで、大量の情報がソウルに蓄積できたし、日本の公安もそれに気づいていた。
https://www.youtube.com/watch?v=zfzWdHiVaUo
だが、統一教会の貢献に自民党が強く影響され、官邸や公安委員長までが情報の漏洩を黙認したから、日本の機密は抜き取られ、情報面では米韓両国に支配される立場に甘んじてしまった。しかも、ソウルでの五輪大会以来、韓国は自信をつけたので、日本人を軽蔑するようになり、平然と技術を盗み始め、特に半導体技術ではアルバイトで技術者を吊り上げ、週末の技術移転を試みたが、それをNECのOBが斡旋していた。
しかも、サムソンはそれを活用して設備投資で大きくなり、中国市場に進出し韓国は北京政府と密着して、協力関係を強めた時にソウルと北京の癒着に気づき、警鐘を鳴らす日本人が現れた。その一例がコメント・メール(99)で紹介した、スパイチャネルの山田記者であり、その番組を再度示すならば、次のU-Tubeに行き着くことになる。
https://www.youtube.com/watch?v=ybG1FFnv6EA
Lineの支配者は孫正義で、間にYahooが介在するから、分かり難くなり相関関係がぼやけるが、間に台湾と中国を置きそこに補助線を引けば、青幇コネクションが浮かび上がる。青幇と孫正義の関係は『紙の爆弾』に記事を書いたが、『皇室の秘密を食い荒らすゾンビ政体』に、その記事を転載しているので、以下にその概要を書くことにする。
<・・・大陸時代の国民党は統一国家を目指して、軍閥の制圧に忙しかったし、日本軍と戦うよりも毛沢東の共産軍を相手に、激しい内戦を繰り広げていた。そのせいで特務と呼ぶ土着の秘密結社であるスパイ組織を活用し、内陸運河地域の紅幇や海岸地域では青幇が、特務機関として働いて蒋介石や周恩来の手先になった。
青幇は上海や香港を砦にアヘン、賭博、武器取引、売春を支配し、国民党の公安と結びつき汚れ役を演じた秘密結社で、日中戦争の裏方を演じたが、杜月笙が頭目として名高い。・・・杜月笙は1951年に死んだが、顧問弁護士の蔡六乗は国民党と一緒に台湾に渡り、息子の蔡中曽と共同で常在国際法律事務所を開き、国際部門では台湾一の会社になった。蔡六乗の孫の蔡崇信はカナダに住む億万長者で、1999年に杭州でジャック・馬に会い、アリババの創業仲間に加わり、ITバブル崩壊で苦境に陥った時に孫正義にアリババの投資を誘った。
戦後に解散したと言うが香港や台北に健在で、現在は表社会に溶け込み、特に電子産業界の中に青幇は強烈な根を張っており、世界的な組織網を誇っている。だから、台湾では国民党と結び、大陸では共産党が公安警察や軍部内で、情報組織の末端の役を演じ、暴力団と同じように芸能界や裏社会を握っている。・・・>
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ここまでが青幇についての序章で、そこからが孫正義と青幇人脈が、どう結びつくかに関して示すファクトであり、これは私が二年台湾に住み、現地で分かった調査報告である。台湾の新竹と北京を繋ぎ、東京とソウルを結ぶ図形は、台湾、大陸、半島に30回以上も訪れた私が、自信を持って披露できる、現地調査の記録であり、何を読み取るかがインテリジェンスだ。
<・・・アリババの大株主だのに孫の経営不参加に対して、不思議に思う日本人が多いが、孫正義にはお目付け役として、鴻海精密(ホンハイ)の郭会長が背後に控えているのである。郭台銘(テリー・ゴウ)は台湾生まれで、総統だった馬英九に親しいし、共に隠れ青幇であることは台湾では知られており、北京の共産党は隠れ青幇に浸透工作を担当させている。
日本人は台湾が親日だし独立していると考えるが、青いウイルスの浸透力は強く、元総統や総統候補者でさえ大陸にコネクションを持ち、経歴や資金投資を人質にされている。総統に立候補した郭台銘は、売り上げ18兆円を誇るホンハイを築いた勢いで、日立と松下を足したより巨大な経済力を武器に使い、シャープを叩いて買収した。
トランプが当選した時に郭台銘は孫正義を伴って、トランプタワーを訪問し、大量投資をぶち上げていたが、取引に笑顔で臨んだトランプは、郭と孫の青幇人脈に気づいていた。郭が再婚した時の仲人が総統だった馬英九だし、台湾企業で最初に大陸に投資して、工場を作ったのが鴻海であり、その手配は青幇が担っていた。・・・>
記憶の良い読者の中には、孫正義がマードックと組みテレ朝の買収を試みて、途中で放棄した事件を覚えており、うさん臭さを感じた記憶がある人もいるに違いない。あの事件に関しては『夜明け前の朝日』に書いたので、ここでは繰り返さないが、若い投資家に人気があっても私のビジネス体験でみれば、彼のやり口はポンジ方式に属す。
孫の商法は詐欺まがいであり、「ワラシベ長者経営」だと公認会計士の細野祐二が、財務会計報告として『財界展望』に書いたが、プロの財務分析では、会社の中身はボロボロなのだ。公認会計士の山根治も、「決算書を見て驚いた。正気の沙汰ではなく、イチカバチカの大博打だ」と書くが、こんなペテンが放置された日本では、孫を起業家と称賛する。
私が最も気に食わないのは、孫がトロン問題に関与し、この素晴らしいソフトの導入を妨害し、ビル・ゲイツの怪しいOSに、デファクト・スタンダードの名誉を与えたことだ。
<孫正義の官僚や大物政治家を巻き込んだ、猛烈な反対運動によって、プロジェクトは壊滅に追いやられました。これは『孫正義・企業のカリスマ』(大下英治著)に詳しいです。特にトロン。同著は「孫正義がいかに情熱的に、二つのプロジェクトを財界の大物・京セラの稲盛和夫などを巻き込みつつ、通産省にプレッシャーをかけて潰したか」とそれを誇らしげに書いています。>
これは『日本に巣食う疫病神たちの正体』から、一部だけ引用したものであり、詳細はそちらに譲ることにするが、日本の電子産業の没落にこの事件は大きな影響を与えた。浙江財閥と結んだ青幇は、台湾のマイクロチップと結び情報分野の支配を確立し、世界市場に君臨しており、それが「中国製造2025」だが、その威力に気づく人は少ない。
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コメントメール99で「国賊」について論じたが、売国行為に終始した点で自民党は売国集団だし、この際ガラガラポンにして、政界再編成の実現により、日本を作り直すことが必要である。自由党と社会党は55年体制だが、その間に市民党を存立させ、三つ巴の構造を作り独裁を回避する知恵を出し、日本を統治する未来も選択の一つになり、突破口を開けるのではないか。
その意味においては、自公連立の独裁が崩れ、反日邪教の弊害を解消し独立日本を取り戻すために、目下総選挙が行われており、転換期としての2024年が試練の時になろうとしている。そんな重大結節点だのに、どんな日本を作るかが選挙の争点になっておらず、旧態依然とした人気集めで選挙が戦われており、日本の針路を決める形では、選挙活動がうまく機能していない。
https://www.youtube.com/watch?v=d6vJ8FD7GwU&list=PLkZ0Cdjz3KkhlIA30hZIT5Qnevsu0DBhY
同じ政治批判をして選挙を論じるのならば、痛烈な発言が必要だが、「木を見て森を見ず」が多く、国賊問題に触れたものは余り見かけず、折角のチャンスだのに残念である。古舘伊知郎チャネルで以下の発言を見かけたが、こんな程度の意見は自由な国では、普通に行われて当然だのに、閉塞感が支配するせいだろうが、思考力の衰えた今の日本で見かけるのが稀である。
https://www.youtube.com/watch?v=7H1TvnrrpPA&t=1384s
国賊問題の延長として見落とせないことだが、安倍晋三が射殺された日に、首相の派閥の政治資金が妻の昭恵にと、二億円余りも無税で移籍され、着服された別口の裏金事件があった。突発事件が起きた時だのに、こんな巧妙な形での手配が常識ではできるはずがなく、一連の事件の背後に控える闇の支配者の存在があり、安倍一家と結びついていないのだろうか。
安倍晋太郎の秘書の光永仁義は2005年に死んだが、妻を名乗る長谷川佐代子は、教祖を引き継ぎ光永佐代子を名乗り、安倍昭恵の飲み仲間の鈴木雅子と一緒に、六本木界隈で遊び歩いていた。光永佐代子の本貫はゴールドマンサックスで、ホテル・ニューオータニに陣取って、安倍の安晋会を仕切ったが、ホテルの社主の大谷一家も慧光塾の信者だし、星製薬で満州人脈に連なっていた。
ナポレオンの最初の妻ジョセフィーヌは、彼女がスパイ役を演じたために、フランスの国家機密は外部に筒抜けになり、それを英国は利用し尽くし、フランスとの戦いに勝利していた。それと似た役割を果たした安倍昭恵は、玄界灘の対岸に国家機密を流して、日本の利益を損なっていたが、荻生田の選挙応援に現れ、統一教会とズブズブの国賊に対し、熱い声援を送っていたのだ。
安倍晋三の選挙地盤は釜関航路の拠点であり、パチンコ利権と密着した下関は、在日コリアンの砦であるが、かつて安倍昭恵のホームページで、彼女のハングル記事を見て、ハッと閃いた記憶が蘇った。この件を取り上げるなら、藤原は人種差別主義者だと非難が起こるだろうが、コメントメール100に書いたように、私はパトリオットであっても人種差別主義者ではない。
フランスに六年滞在して、カナダに十年米国に三十五年住み、私は国籍取得権はあったが、神田の生まれの江戸っ子だから、日本人だけで十分であり、余計な手続きはしなかった。市民としてそこに住み、法を守って納税はするが、生活する国に迷惑をかけず、市民として生きることだけで、生命体の自分としては、宇宙のどこかが故郷なら、国家主義やグローバリストになる必要はない。パトリアとは祖国を意味するし、オタゴ大学の将基面博士は『愛国の教科書』で愛国者を論じ、その意味論を次のように纏め、暴政の蔓延に警鐘を鳴らしている。
これは国会議員を稼業として世襲し、利権化して暴政を奮い続け、それを自由民主と名乗り、安倍一族のように腐敗し切った、支配体制の維持に専念する、特権家族を護る体制への破産宣告でもある。
< ・・・キケロによると「祖国」には二種類あります。一つは「自然の祖国」です。これは簡単に言えば、生まれ故郷のことです。自分の両親への愛情や生まれ育った場所への愛情と密接な関係があり、実際に御馴染みのある比較的狭い土地や地域を指します。もうひとつは「市民的な祖国」、つまり、自分が市民権を有する国を意味します。これは法的な共同体で抽象的な存在です。「自然的な祖国」が土地、自然環境、そこに住む人々を具体的に指すのとは対照的です。キケロの場合、共和政ローマが彼にとって「市民的な祖国」でした。・・・>
この『愛国の教科書』から学ぶ、思想の持つ価値は偉大である。


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